2004-11-16
_ Linuxでファイルからisoイメージを作成する
仕事で数百MBもあるファイルをCD-Rに焼く必要がありました.元のファイルとなるのはgzip圧縮されなおかつcpioでアーカイブされています.まぁ,もともとLinux用に固められたファイルなので当たり前なのですが….で,通常,Windows上ではこのファイルを普通に扱うことが困難なので,Linux上にファイルを展開します.これらのファイルをCD-Rに焼く必要があるのですが,LinuxでCD-Rを焼ける環境がありません.なんとかして展開したファイルをWindows上に戻して焼く必要がありました.そんなわけで,Linux上のファイルをisoイメージにして,それをWindows上に落とせば,楽ではないかと考えました.
ここでcpioをという聞きなれないものがでてきたので調べてみたのですが,どうもtarコマンドでのアーカイブはサイズに上限があったみたいです.tarコマンドはTape Archival and Retrieval formatの略で,複数のファイルをまとめたアーカイブにするコマンドです.つまりテープの上限を超えるようなアーカイブが作成できないということです.そこでcpioコマンドを利用することになります.cpioはより大きなファイルシステムなどをアーカイブにして保存することが可能です.
さて,実際にこれらのファイルを展開してISOイメージにするまでの流れです.FTPでWindows上にあるhoge.cpio.gzをアップロードして,解凍・展開します.
$ gunzip hoge.cpio.gz $ cpio -idmv < hoge.cpio
展開されたディレクトリをまるごとisoイメージにするにはmkisofsコマンドを使用します.今回はRHEL環境で実施しました.まず,
$ rpm -q mkisofs mkisofs-2.01.0.a32-0.EL3.1
などと表示されることを確認します.なければインストールします.mkisofsコマンドは対象のディレクトリ以下のisoイメージを作成します.hogeディレクトリ以下全てをhoge.isoというイメージファイルを作成するには,
$ mkisofs -r -J -o hoge.iso hoge … Total translation table size: 0 Total rockridge attributes bytes: 446327 Totak directory bytes: 2113536 Path table size(bytes): 13494 Max brk space used 3dc000 205581 extents written (401MB)
-rはRockRidgeでLinuxでロングファイル名をサポートできて,uid,gidがrootになる.-JはJolietで,Windowsのロングファイル名をサポートできる.両方つけておけばLinux/Windowsの両方でCD-Rを利用することが可能になる.作成したISOイメージの確認は,
$ su - Passward: # mount -o loop hoge.iso /mnt/cdrom # ls -l /mnt/cdrom
これでうまく表示されていれば作成は問題ありません.あとはISOイメージをWindowsに落として焼くだけです.LinuxでCD-Rを焼ける環境にあれば,そのままこのISOイメージを焼いてしまえばはやいですけどね.
ちなみにここのサーバはDebianなのですが,今回はRed Hatでやってみました.Debianでもaptを使ってmkisofsを導入して同様のことができそうです.